仏教における人々の情感に訴える布教のながい伝統をふまえ、浄土真宗で成立した独自な布教技法です。一節には、落語、講談、浪曲といった日本の「話芸」の源流となったといわれています。
笑いあり、涙あり、そして思わずお念仏が口に出る感動的な説教をぜひ、一度ご聴聞ください。
淨宗寺住職は、節談の研究にとりくみ、2007(平成19)年7月の「築地本願寺節談説教布教大会」の企画に加わり、現在この伝道技法の研究と現代への再生を目指しています。
2024年2月14日
能登半島地震で被災された廣陵先生をお迎えして・研究会の激励法座
今年元日の能登半島地震では、甚大な被害が出て、今なお多くの方々が、様々な苦難の日々をお過ごしでいらっしゃいます。何もできない私たちですが、心からお見舞い申しあげると共に、少しでもできる何かをさせていただきましょう。20年近く布教にお越しいただいている廣陵兼純先生のご自坊輪島市満覺寺様も、2007年の地震に続いて被災されました。先生ご夫妻は避難所生活を経て、滋賀県にお住いの娘さんのお宅に無事身を寄せられたのです。節談説教研究会では、どうすれば少しでも先生のお力になり、先生を勇気づけることができるかと思案されたようです。その結果、先生が永年心血を注いでこられたお説教に復帰していただくのが何よりではないかと思い至ったと伺いました。「被災なされた方にお説教していただくなど失礼極まりないとも思いましたが、『お説教』という言葉を聞かれた時の先生の声の弾みに接し、僭越ながらお見舞いの意味を込めた激励法座を企画しました」と開座に至る経緯をお聞きしました。会場は先生の仮住まい先から近い当山とし、日程は節談説教者育成セミナーに続けての研究会行事として会員各位にご案内なされました。幸い全国から多くの会員の皆様にお参り頂き、力強い先生の節談を聴聞。逆に私たちが先生からお力を頂いた感がございます。廣陵先生はじめすべての被災者の方々が、この度の逆縁の中にも穏やかな生活を再建なされることを念じてやみません。
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