太子堂門徒会館1階の3部屋つづき20畳の書院の正面には、法隆寺から拝領した楠材で刻まれた「松葉太子」の尊像が安置されています。
この聖徳太子像をとりかこむ16面のふすまに、2011(平成23)年までの5年間をかけて、アメリカ・ニューヨーク在住の画家市川裕径氏(1959-2019)が聖徳太子の生涯をモチーフとした点描水彩画の技法による絵を奉納されました。聖徳太子様は、この国の平等と平和をもとめ、仏教による理想の政治の実現に努力された数少ないお方のひとりであります。浄土真宗の宗祖親鸞聖人は、こうした太子様を父とも母ともおしたいし、数多くの太子和讃を製作されました。
現代の太子絵伝ともいえる、これらのふすま絵を通じて、太子様そして親鸞聖人の教えにふれたいものです。
なおこのふすま絵は、春に行われる太子様の法要(お勤めの勉強会)の折に、参詣者に公開されます。詳細は淨宗寺までお尋ねください。
悲しいことですが、文化財盗難の多い世の中、淨宗寺の尊像には厳重なセキュリティがかけられています。