節談(ふしだん)とは

仏教における人々の情感に訴える布教のながい伝統をふまえ、浄土真宗で成立した独自な布教技法です。一節には、落語、講談、浪曲といった日本の「話芸」の源流となったといわれています。

笑いあり、涙あり、そして思わずお念仏が口に出る感動的な説教をぜひ、一度ご聴聞ください。

淨宗寺住職は、節談の研究にとりくみ、2007(平成19)年7月の「築地本願寺節談説教布教大会」の企画に加わり、現在この伝道技法の研究と現代への再生を目指しています。

2012年10月7日

塩屋治兵衛翁を偲びて
今年も「大津祭」がめぐってきました。一般的に浄土真宗の寺院と地域の祭礼とは、あまり関係がありません。しかし、わが淨宗寺の歴史は、大津祭の元祖・塩屋治兵衛翁らが開基淨専法師に帰依し道場を開いたことにはじまります。その後、いつの頃からか本祭の曳山巡行の途中、淨宗寺に通じる東海道の上り坂にさしかかると山を止めて、曳山祖・治兵衛に敬意を表しからくりを奉納する行事が行われてきました。ところが、戦後の交通事情の変化の中で、国道の上り坂で曳山を止めることが難しくなり、一時この伝統は途絶えてしまいました。そして2003年、祭りの原点を再確認しようという機運が盛りあがり、今度は寺町側の淨宗寺入口の角に場所を移して、からくり披露の伝統が復活しました。この復活にご尽力いただいた当時の大津祭曳山連盟の上田会長は、「朝一番に四宮神社でからくりを演じ、最後は曳山祖の治兵衛翁に敬意を表し祭を終えるという形式を大切にしたい」との思いを語っていただきました。 今年も淨宗寺の門徒総代が集まり、ご本堂で治兵衛翁を偲んでお勤め・焼香の後、所定の場所で治兵衛翁ゆかりの「西行櫻狸山」をはじめ13基の曳山をお迎えし、治兵衛翁の功績に思いを馳せることができました。

ページの先頭へ